―――サラッ―





だがしかし、目を瞑っている私に届いたのは自分の髪の毛が擦れる音とその感触だけ。

ゆっくりと目を開け琉生を見る。



「…だから、怒ってないって」

若干の呆れた表情を浮かべながら、私の頭をなでなでしてくる琉生。


「…それは本当だと言い切れますか」

「多分」


…多分て…

やっぱ少し怒ってんじゃん。


………まあ、





「良かったぁ……」


私の口から自然とその言葉がこぼれた。



その後はミッションコンプリートということを頭の中で何度も再確認して1人うんうんと頷きながら、取り敢えず頭に乗ってる琉生の手を両手で掴み取る。

そしてそのまま彼の胸へとそっとあてがう。



「………何故どかす…?」

「……なんか屈辱的だから」


しゃーせん。なんか丸み込まれた感がちょっぴり嫌でした。