「……ふっ」
ヤバい、駄目だ、笑ってしまう。
不謹慎だぞ!こらえろ私!
いやね、何か凄いシリアスでね、途端に真面目になってね、あれ?これってギャグカテゴリだよね?的な。
ちょっと途中からのってきちゃったよ。
伊達に萌えゲーしてませぬ。
「……………ん?」
早々に立ち上がろうとしたら、スカートを反対方向に引っ張られた。
「……どうしましたか紗耶…千里ちゃん?」
「もう紗耶香でいいよ。私は今生まれ変わったんだから」
……………ぬ?
ちょいと表現がオーバー過ぎませんか?
…いや、最近生まれ変わる系が流行ってるのかも。
「やっぱり佑耶さんは凄いです。
あのね、他の人はね、佑耶さんのことをボロクソ言うんだけどね、死ね糞くたばれって口をそろえて言うんだけどね、」
…えーと…。
別にその情報は伝えなくてもよくね?
「でもね、佑耶さんはそんな周りに捕らわれないで、いつもちゃんと自分を持ってるから…。私はずっと人に合わせていて、尊敬してる」
「…あ、ども」
すみません。
協調性が無いだけです。
というか、取り敢えずその手を離して欲しい。
お陰で、座るでもなく立つでもなく、スクワットを途中で止めたみたいな格好になっている。
足もうガクガクだ。
あなた私のふくらはぎを鍛えてどうする気ですか。
だから、適当に早く終わらせることにした。
「じゃあもう遅いし…」
「だからね―――」