「いえいえ。もう慣れてますから」
リビングから聞こえる会話は私にとって不愉快でしかない。
2人していやになっちゃうよ。
「はあ、やっと来たのね。今日もぎりぎりよ?」
「ぎりぎりでも間に合えばいいんです」
ため息をつきたいのはこっちだよ!!
そう言いたい気持ちを堪えて、お母さんから遥斗へ視線をうつすと
「よし、じゃー行くか」と玄関へ向かう。
私はそう後ろを追いかけながら、あたしの後ろを付いて回っていた彼を思いだした。
あれ、なんでそんな事を考えているんだろう?よく分からない思考に頭をふり、考えを捨て、とりあえず今は遅刻しないようにと彼を追いかけた