慌てるあたしに気付かない果歩は、
ほんとうに帰ろうとしている。

このままじゃマズイ・・・


「ちょ、ちょっと、果歩。
あたしたち、今日あったばっかしでまだ
2人きりは・・・」

「も~、そんなこと言ってるから
彼氏ができないの!!」


じゃ、あたし行くから。


果歩は、あたしにピースをしてそのまま
帰ってしまった。






あたしは、修吾君と2人きり。
喫茶店の外は、既に暗くなってきている。

あたしは、なんとかして帰りたくて。
そわそわしていた。


「あのさ、」

「な、なんですかっ!?」


突然修吾君が話しかけてきた。
あたしの心臓が、ドクんっと跳ねた。



「すずかちゃんって、俺のこと嫌いなわけ?」

「いや・・・そういうわけじゃ・・・」

「なんか、2人になってから
落ち着きねえなって」


帰りたいからなんて言える訳もなく、
こんな雰囲気になってしっまったこともあって、
なんとか都合をつけて帰りたかった。



「・・・」

「すずかちゃん、」




あたしが黙り込んでいると、
修吾君から話しかけてきた。