「・・・ハルト君ってどんな人?」


帰り道にどうしても気になって、口に出す。


繋いだ手に力がこもれば、聴くべきではなかったのだと、悟る。


「楓にとっては、とるに足らない存在だから、忘れてていいよ」


「とるに足らない存在?」


そんなはずはない。


だってこんなにも気になっているのだから。