「文ちゃんのことなんだけどね…。彼と葵ちゃん達ってどうなのかしら?」


ミキは言葉を濁らせ葵に問いかけた。


葵はチクリと痛んだ胸を抑え、


「どうというのは?
文之さんには良くしてもらってますけど…。」

と答えるのが精一杯だった。


「何ていうか、その…付き合ってるとかそういう訳ではなくて?」


「え…?」


「あ、やだ、いいのいいの。ごめんなさいね、こんなこと。何となく引っかかってね。
ほら、葵ちゃん若いからああいう類いの男にはまると大変だと思って…。」


ママはそう言うと落ち着きのない表情を浮かべた。