明け方、葵はふと目を覚ます。


隣りにはスヤスヤと眠る文之の姿がある。


何とも言えない気持ちが葵を襲う。


肉体関係を持ったことを悔やんだりはしない。


むしろ文之に愛されて幸せだった。


幸せだった・・からこそつかえる胸の奥。


ずっと続く幸せじゃないことは、たった今から理解出来ている。


頭では分かっているつもりでも道理通りにはいかない。


これは恋なのかな…。