ゆっくりと文之の居るフロアへと進む葵。


胸の鼓動が止まらない。


(ドクンドクン)と打つ鼓動が文之に聞こえてしまわないか心配だ。


「葵ちゃん。こっち来て。」


文之が先程のソファに座り、葵を手招く。


「うん・・。」

「葵ちゃん、顔強ばってない?リラックス、リラックスだよ。」


文之はそう言うと、葵をより近くに抱き寄せた。