(なんだ、良かった。文之も緊張してたんだ)

葵は少し落ち着きを取り戻すとゆっくりと浴槽からあがった。

ホテルに備え付けてあったボディ用のスポンジを泡立て身体を洗った。

ふわふわとした泡に包まれた後、シャワーで綺麗に流す。

綺麗に洗われた身体にバスタオルを纏う。


「おまたせ。」

こんなふうに世の中の女子は言い、男の前に現れるのだろうか。

あいにく葵にはそれは出来そうにない。