可愛らしい小さな水色の正方形のその箱に真っ白のリボンが綺麗に掛かっている。

行儀の良いその外観からはすでに高価な品ということが伝わってくる。

「ほらほら、開けてみて?」

文之がとても嬉しそうに葵を急かす。

スルスルとリボンをほどく葵。

もう二度とこんなに綺麗に掛けることは出来ないと感じた。