「おはようございます。」

制服に着替えた葵はどこからどう見てもOLそのものだった。

いつもの顔ぶれ。何度ふいても綺麗にならないデスク。コピー機は一体いつから使っているものだろう。

時代がどんどんと進化し、目新しいものが溢れるこの時世にこの空間だけは全く影響を受けていないように感じた。

古びたこの空間で繰り返される毎日に葵はいい加減嫌気がさしていた。