「今日はどこへ行こうか?」
「どこにも行かないよ。疲れてるんだよ。コンビニで何か買ってくれたらそれでいいから。」
阿部は「分かったよ」と一言車を走らせた。

阿部は怒ったことがあるのだろうか?
生まれてから今日までわがままを言ったことはあるのだろうか?


ウトウトと眠りにつくかつかないかの狭間でそんなことを思った。
店を出て帰宅すると、またも深夜2時を回っていた。

今日も良く働いた。身を削り働くというのはこういうことを言うのだろう。