阿倍にはいろんな話をした。
お店のこと、昼間のOLのことも飾らず素直に話すことが出来た。

阿倍はいつも葵の話を静かに聞いてくれた。
気取ったところのないのが阿倍の良いところだ。
決して格好良いとは言えないその容姿、着るものにもこだわりはないようだ。

安部はふっと悲しい目をするように感じる。
それでもいい。阿倍といると葵は気分が良かった。