(週末、お昼くらいに迎えに行くよ。
楽しみだな☆)


―と文之からメールが入った。


すっかり眠ってしまった葵は時計を見て思わず飛び起きた。


七時半を回っていた。

とにかく家を出ることを優先させた。


(化粧は会社ですればいい!)


葵は着替えを済ませると大慌てで家を出た。

会社には何とか始業開始の10分前に着くことが出来た。


(化粧、化粧…。)


カバンに手を入れるが化粧ポーチが見当たらない。