「…ほれ。」

「ありがとう‥ございます」


蓮斗は俺から缶コーヒーを受け取ると、事務所のソファーに腰掛けた。

俺は自分のディスクに座り、タバコに火をつける。





「…そう顔に出すなって‥‥」

「……代表、気づいてました(汗)?」

「ああ。つーか、バレバレ♪お前がレオのことおもしろくないのが…」


そう。俺は蓮斗がレオの存在が、おもしろくないと思っていることに気がついていた…。

レオが来るまでは、蓮斗が店のNo.1だった……。


俺は殿堂入りで、毎日店で接客できないから、売上のランキングにはカウントされていない。

最近は蓮斗とレオが1位を争っているのが現実。

ホストをやってたら、こんな日が来ることは仕方がないこと。
いつかは新人に追い越され、自分はどんどん置いていかれちまう…

俺だっていつ殿堂入りの座を、誰かに追い越されてもおかしくねぇんた…。





「…レオは・・やっぱり期待されてますよね?代表や…先輩たちに……」


蓮斗がぽつりと言う。

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