ガタンガタン……


電車がゆっくりと停止する。






「・・今度は幸せになってね…」

「あぁ…お前もな」


「……バイバイ♪」


菜々枝は最後にニッコリと笑って、電車にかけ乗って行った。




その笑顔を見た途端、


俺の菜々枝に対して抱いていた

恨みや憎しみ…

悲しみや苦しみは消えた。






もう一歩踏み出せる‥

後ろは振り向かねぇ‥






『――‥○○線、ドアが閉まります』


ピルルルル

ビシャン…



電車の扉が閉まり、電車はゆっくりと走り出した。

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