「私‥修二と付き合ってた頃、とっても幸せだった。修二は私のことすごく愛してくれてたし…私も修二しか見えなかった」


菜々枝は続ける。






「でも…私、酔っ払った勢いでお客さんと一夜を共にしてしまったの‥‥でも1回なら修二にバレない…そんなことを考えていた・・」

「・・・・」


「‥だけど、その数ヶ月後。そのお客さんとの子どもができたことがわかったの・・」

「――――!」



「きっと天罰がくだったのね。」


菜々枝は小さく笑った。






「子どもをおろす事や…修二の子どもとして産む事とか‥ズルいこともたくさん考えた。そしたら今まで通り、何もなかったように修二と触れ合えるのにって・・・でもダメだった……」


「・・・・」



「…私も、女なのよね。お腹に子どもがいるってわかったら‥‥愛情や母性が芽生えてきたの。この子を産みたいって……強く思ったの・・・」

「・・・・」

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