「タバコ‥」


菜々枝は、俺のタバコの箱を見て言う。







「ああ…。タバコの銘柄は変えてない。つーか、お前はタバコやめたの?」

「うん、やめた〜!子供いるしねっ」


ニカッと笑う菜々枝。






「お前変わったな…」

「そうかな?」

「…うん。なんかお母さんって感じ‥‥」

「あはは‥そう?ま、実際本当にお母さんだからね〜♪」


ケラケラ笑う菜々枝。

その笑い方は変わってないな…







「‥ごめんね。突然連絡なんかして………」

「・・・」


俺は黙って菜々枝の話に耳を傾ける。





「……どうしてもね、もう一度修二に会いたかったの。会ってちゃんと謝りたかった‥」


菜々枝は唇をかみしめた。

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