「あれ、紗衣と鈴は?」





リビングでチャンネルを回しているとやっと章菜が風呂から上がって来た。





「子供部屋で遊んでるんじゃないか?」


「そうなの………ちょっと寂しいね。」


「俺達の子供は本当にいい子だよな。気を利かせてくれたんじゃないのか?」


「さっきからそればっかりっ。」





そう言って、子供部屋に向かった章菜に笑みが溢れる。





紗衣と鈴は本当にいい子だ。





もっと我が儘を言ってもいいのに、子供らしい我が儘は言わない。





言わないんじゃなくて、言えないのかもしれない。





腰を上げ俺も子供部屋に向かうと紗衣は学校の準備、鈴は幼稚園の準備、章菜は子供達の洋服を準備していた。





「ぱぱ、どうしたの?」


「ん?今日は、ままも帰って来たし4人で寝ようかなって思って。」