章菜の両親が涙ぐむのはわかる………親父まで涙ぐんでるのはなんでだ。





こんなに祝福されて俺達は本当に幸せ者だ。





「おお〜、章菜ちゃん!」





挙式が終わり、着替えて貸し切りにしてもらったレストランに行った時だった。





スーツを着た少し強面の威厳のある男性。





「源一郎さん!」


「久し振りだな。遅れて申し訳ない、エレナにビデオを頼んでおったから帰って見せてもらうよ。」

「いいえ、来てもらっただけで十分です。本当にありがとうございます。」


「わははっ、畏まらんでいい。」





周りが騒然とする中、章菜と芸能界の重鎮、西園寺源一郎は和気あいあいと話している。





俺も自己紹介をし、家族も西園寺さんに挨拶に行った時だった。