駆け寄り、章菜を見つめれば恥ずかしそうに顔を逸らされる。





「何か言って……?」





期待の含んだら目で見上げられ、ハッと我に返る。





「見とれてた……。綺麗なんて言葉じゃ物足りないぐらいだ。」





ますます顔を赤くした章菜にキスをしようとした時だった。





「なにしてるのー?まま、りんごみたい。」





見つめ合う俺と章菜の間には見上げる紗衣がいた。





「紗、衣…。」


「キスするのは早いんじゃないかしら?」





笑いを含んだ声が聞こえ振り返ると梨珠さんと大河さんが立っていた。





「みんなお待ちかねよ。さぁ、行きましょう。」





章菜に視線を移し、2人で観念するように笑って歩き出す。





ドアの外には章菜のお父さんが待っていて、頭を下げ先にチャペルへと向かった。