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その日の夜、私は変な夢を見た。




花咲文具店の店内で、私は何かを必死に探していた。




ビー玉



ビー玉はどこだろう



丸くて綺麗で小さくて



触ると少しひんやりしてて



あのビー玉を私は知っているのに





マーカーペンの棚をくまなく見て回り、クリップや修正テープの入った箱をガラガラと床にぶちまけて探す。




ビー玉



私はあれを無くしてしまった



探さなきゃ



でないと私は…



わたしは。







トン、と肩をたたかれて、私は振り向いた。



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