学校でも1人でいるようになったり、エッグにも行かなくなったり、要するに距離をおいて、追いかけてきてほしかったんだと思う。


そんなわがままにも、アイチは嫌な顔1つせず、付き合ってくれたし、いつだってあたしを迎えに来てくれた。


だからあたしも、すぐにいつも通りに戻ることができたんだ。


もちろんそれからも、アイチは彼氏ができたからと言って、あたしたちとあまり遊ばなくなるなんてこともなく、駆を優先することもない。


今までと変わらない態度だし、約束は先にした方を優先している。


だからあたしも安心して、今では惚気られても余裕を持って聞けると思う。


たまには惚気てくれてもいいのにな、なんて思いながら、丁度、体に付いた泡を流し終わったあたしは、シャワーを元の位置に戻して、湯船に浸かった。


チェリーは湯船に入ったあたしにズイッと近付くと、真剣なまなざしで言った。


「真海子。どうするか決まった?」


チェリーが何のことを言ったのかはわかっていたけれど、どうすることもできないのが、あたしの抱える問題だ。


首を小さく横に振った。