学校を背に私は先生と車を走らせる

周りは帰宅する生徒でいっぱい

その中を私は人気者の先生と車に乗ってる

「なんか私だけ特別みたい」

「なにが~?」

口に出てたみたいで、先生は不思議そうに私に尋ねる

「だって、いつもは歩きで帰るのに」

「今日だけな?」

「わかってるって~」

さっきから色々はしゃいだせいか、口の中が痛い

ケガもジンジンと痛み始めてる

「結構距離あるから寝てていいよ」

「うーん…」

「声のトーン落ちてるし、ケガ痛むんだろ?」

「わかってたの??」

「一緒にいるから微妙な声の低さに気づいただけ」

やっぱり先生は凄いな

1人の男性としても、もちろん大好きだけど

教師として、生徒をちゃんと見てくれるなんて…

「なんか意外」

「何を失礼なことを言うんだ」

「だってチャラめを目指してる先生が
生徒を意外と見てるんだもん」

「だって俺、先生だもん」

「ああいえばこういうよね」

「お互い様だ」

ふふふ。と2人で笑いあう

なんか、こんな日って超ラッキーだよね