噴水から離れ馬が置いてあるガロの家の前まであるった


「ユイ。私を陛下と呼ぶんじゃなくダンテと呼んでくれ」


「えっ!?」



ユイは濡れた服の裾を絞り出していた


急にダンテにそう言われ固まってしまう


「ユイ?」


「…む…無理です!!偉い人に…そんな…」


今頃になってさっきの噴水が恥ずかしくなった

――そうだった…私、偉い人に水なんか…


「ユイにはダンテと呼ばれたい。今頃おそいぞ?水をかけたんだからな。その偉い人に」


「うう…」


目が困ったように泳いでいた


「ほら…言ってみて…ダンテと」


「…テ…」


今にも消えそうな声で言った


「??もう一度」


「ダンテ…」


ユイは顔から火がでそうだった