長老は本を元の位置に戻しロキに近づいた


―――
――――――


「ユイ!待つんだ!!」


「一人にしといて!!」


―頭がおかしくなりそう…


「ユイ!!!」

ガッチリと腕を捕まれてもう逃げれなかった


「ヒック…離して下さい…」


「逃げるからダメだ…」


――泣いているのか…


「ユイ…すまない…泣かせてしまって」


力を入れていた手を緩めユイを正面に向かせた



「合って間もないのにあんなふうに頼んでしまってすまない…」


「ヒック…ヒック…私は女神なんかじゃないです…」


ダンテはユイの長い前髪を掻き分けて涙をぬぐった


―まだ幼さがあるな…
こんな少女が選ばれてしまうとは…