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「ユイ様、参りましょうか」
「うん」


ビビとルールーに手をとってもらい会場に向かう


――寂しいな…
仕方ないのは解るけど…


綺麗な顔には寂しさが滲み出ていた


ルールーとビビは顔を見合わせて困っていた

会場に行くにはダンテの執務室や寝室を横切る


執務室の側を横切ると‥


「あら?ロキ様かしら…」


「ダンテ様の後寝室に何かようかしら?」


暗い顔をしていたユイもロキを見ていた

辺りを見回すロキ

すかさず声をかけるユイ


「ロキ様?」

「‥!?‥‥ユイ…様!?」


ロキは体をビクッと跳ねらせて瞳をユイに向けた


手に持った砂時計をすかさずしまいこみ何事もないかのように笑顔を見せた


「ダンテ寝室にいるの?」

「いえ…いらっしゃいませんでした」


ロキはダンテが部屋にいないのは知っていた

目的は砂時計をおきに来たこと。

――まさかユイ様に見つかるとは…


「そっか…やっぱいないよね、ロキ様は歓迎会には行きますか?」


「ぇえ…出席はいたします」


ユイはロキの前に行き恥ずかしそうに小声で


「寂しいので…一緒にいきませんか?」


ロキは一瞬困ったが


「私でよければエスコートいたします」


怪しまれては困ると思い返事をした