ダンテはそういって部屋を出ていった


大臣もそのあとを追う


バタン…

ドアの閉まる音がマリアの涙の限界を示す



「いやよ…いや!」


「ま、マリア樣…」


ボロボロと涙を流し嘘だと自分に言い聞かしていた



「私は…ダンテ樣を!お慕いしていますわ!!なのに…グスッ…なのに…」


「マリア樣…」


付き人のチカはマリアの背中を撫でていた


「マリア樣…歓迎会は欠席されては…」


「いいえ!!」



涙を流しながら強い目でチカを見ている


「私からダンテ樣を奪った女をみてやるわ!!」


決して許さない

そう言葉に入っていた



「チカ!!誰にも負けないくらいに着飾るわ!!」


「かしこまりました…」



マリアは憎しみで一杯だった