明らかに不機嫌そうな顔のその人物は、私の持っていたジュースを指さしてきた。


「え……?」


見ると、ぶつかった衝撃で相手の制服にジュースがかかっていたのだ。


ヤバイッ!


そう思うと同時に「ごめんなさいっ!」と、あわててポケットからハンカチを取り出す。