私の頬に、冷たい涙が伝った。


「すぐる……」


口から、自然とその名前が零れ落ちる。


自分でも驚くくらい、情けない声。


その時、森山直樹さんが言った言葉を思い出した。


『ついさっき、すぐるが亡くなった』


何の感情も込めていない、義務的な口調。


『もしよかったら、今から来て手伝ってほしい事がある。家の住所は――』


うそでしょ……?


すぐる――!!