『落ち着いて、聞いてほしい事がある』


「は……はい」


思わずベッドの上に正座をして、ゴクリと唾を飲む。


落ち着いて聞け。


といわれても、無理な話だ。


なんでいきなり、すぐるが登録したこの番号から、すぐるの父親が電話してくるのか全く理解できない。


しかも、こんな時間にだ。


『実はね……』


また、何度か咳払いをして、すぐるの父親は話しをはじめた……。