「お前、彼氏の顔も忘れたのかよ」


ムスッとし、あきれた様な口調で言うそいつ。


「彼氏……?」


なに言ってんの?


私に彼氏なんか――。


そこまできて、思い出した!


「も……森山すぐる!!」


目の前の人物を指差し、私は叫んだ。