そのキスは今までで一番長くて、深かった。


よだれがこぼれて、シーツを汚す。


すぐるが、私の頬に伝った唾液をなめとった。


「ね……どうするの?」


涙目の私が、すぐるへ聞く。


するとすぐるは、「今考え中」と言って、私の服に手をかけた。


「すぐるっ! 待って!」


心の準備ができてなくて、叫ぶ。


知らない世界への扉は、少し怖い。