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3人が笑いあっていたのは、ほんの数時間前。


病院の廊下には、イチゴ飴を持ったすぐるがベンチに座っていた。


隣には、泣きじゃくる清子さんの姿。


外はもう真っ暗で、花火の音が遠くから聞こえてくる。


『ここからでも花火は見えるぞ』


すぐるは自分の言葉を思い出し、ギュッと下唇をかみ締めた。