「律……」


「ん?」


「私ね……」


ペンが、コロンと机の上に転がる。


私は自分が書いたへたくそなドラえもんから視線を離し、律を見た。


やっぱり、すごく険しい、真剣な顔をしてる。


「私……誠先輩と付き合うことにした」


「へ?」


一瞬目を見開き、それから視線を空中へ泳がせる律。
突然過ぎることで同様を隠し切れないようだ。


「律――」