「もう、終わったことだから」


律が続きを言う前に、私はそう言っていた。


「え?」


「すぐる、私が休んでる間も何の連絡もしてこなかったの。

付き合ってたら、普通心配くらいするはずじゃない? でも、メールも電話も、なかったの」


カバンを机の横に引っ掛けて、意味もなくその中をゴソゴソと探りながら言う。


律の顔、見れないから……。


「碧……」


「だからさ、それってさ、付き合ってない。って事だと思うんだよね」


「いいの? それで」


きっと、律は今すごく真剣な顔をしてると思う。


私は、無意味にメモ帳を開き、落書きをはじめた。