流されてしまいそうになる手前で、ようやく私はすぐるの体を押しのけた。


「なに?」


すぐるは、止められて不機嫌そうな声を出す。


「聞きたいことがあるんだってば」


「あぁ、そうだっけ?」


早くも、私がここに来た目的を忘れている。


「ちゃんと、私の話聞いて?」


「わかった」


そう言うと、すぐるは机の椅子に座った。