すぐるの部屋に通されると、以前来た時と変わらない光景がそこにあった。


真新しく買い換えたマンガ本が、元通りに並べられている。


パタンと、背中でドアが閉められる音がしたとたん、私は後ろからすぐるに抱きしめられた。


「ちょっと、すぐる」


「碧。今日本当に大丈夫だった?」


「え?……あぁ、うん」


うなづく私の頭を、すぐるがこぶしで軽く叩いた。


「痛っ!!」


「お前が強いのは知ってるけど、俺の前では強がるなよ」


そう言い、私の体をトンッと押してベッドに座らせた。


まだ、布団が暖かい。