「あんまり若い声だったから、私……てっきり……」


ヘナヘナとその場へ座り込む私に、慌てて手を差し伸べてくれる。


「あら、若いだなんてありがとう。私はすぐるの母親なの」


その手を借りて、なんとか起き上がる私。


心配して、損した!


「すぐる、今呼んでくるわね」


「はい……」


とりあえず心配事が一つなくなり、私はホッと息を吐き出した。


けど、問題はまだ解決していない。


とにかく、すぐるの本当の気持ちを聞かなきゃ!