病気をほとんどしない、いたって健康な私は保健室という場所が苦手だった。


白いベッドとか、消毒液の匂いとか。


いかにも病人がいますって場所だから。


「入れよ」


入り口の前で躊躇していた私を、さっきの男子生徒が引っ張り込む。


それと同時に、苦手な匂いが鼻についた。