「彼女に誕生日をド忘れされていた俺の気持ちがわからないのか?」


すぐるはそう言って、ズイッと顔を近づけてくる。


うっ……カッコイイ。


「ド忘れじゃなくて、知らなかったんだってば」


「頭に入ってないんだから同じことだ」


全然違う!!


眉を寄せて口をヘの字にしていると、すぐるが私のほっぺをグイッと押し上げた。


強引に、笑顔を作らされる格好になる。


「にゃに、しゅんにょよ!」


ジタバタと暴れる私に、すぐるが不意にキスをしてきた。


律が、「きゃぁ~!」と飛び上がって喜ぶ。