その時、ホームルームが終わるチャイムが鳴り響いた。


今から教室へ戻れば、授業には余裕で間に合う。


「律、教室戻ろ」


と、私は律の腕を引っ張る。


けれど、律はまるで大きな岩にでもなったかのように、ピクリとも動かない。


「碧!!」


突然、律に怒鳴られ、私はビクリとして手を離した。


「なに?」


律の目が、普通じゃない。


いつもの2倍くらいに見開かれた目には『パーティーに行きたい! 今すぐ!!』とハッキリと書かれていて、ギラギラと輝いている。