『先生……っ やだっやだよ…どこにも行かないで』 『………』 『先生ぇ…行かないで…っ』 行かないで。 行かないで。 「い、かない…で…」 目覚めると頬には、小さな滴。 頭はポーとしていて、夢だったんだって気づく。 最近、こんな夢ばっかり… 「はーあー…」 ベージュのコートを羽織った先生の後ろ姿、パタンと閉じたドアがとても悲しくていつも泣いて目覚める。 あまりにもリアルで、ため息が溢れた。 頭痛い………