花火大会も終わった。 その帰り道。 やっとヒロトは話しかけてくれた。 「花火すごかったよな、リオ」 「あんまり。大したことなかったよ」 「あれすごいよ、きれいだった」 「つまんなかったよ、私は」 「なんだ、リオはつまんなかったんだ」 私は空を見上げた。 恋の花火も終わって。 ――つまんない。 えっ、ドキッ。