図書館まで並んで歩く。 「おまえさ、まだ終わってないの?」 何だよ。偉そうに。 いつも、こうなんだから。 「まあね。宿題やらなくても」 「何だよ?」 「秘密兵器のヒロトがいるからね」 「ちょっとは自分でやった方がいいよ」 「はーい」 気のない返事になる。 ヒロトは私の父兄じゃないんだからね。 お小言はいいから。