そして、そのままデルデは話を続けた。
「あなたの死因は自殺。しかし、死にたい理由があったわけではない」
「うん…まぁそうだな」
デルデは小さく首を傾げた。
手に持っている紙を見ながら、何か納得のいかなそうな顔をする。
「龍斗さん、あなたは運命に逆らいました。死亡名簿にあなたの名がないと言うことは、あなたは死ぬはずではなかったと言うこと」
「俺はまだ…本当だったら生きてるってことか?」
「はい」
そして、紙から目を離し、
俺の目を見た。
「私はとある方から直接頼まれて、ここに来ました。名簿に名がないあなたの導きをしに」
そして、デルデは自分の右手で俺の左胸を触った。
「あなたはまだ生きたいですか?」