圭太の言葉に首を縦にブンブン振る俺。
「そーゆうとこ鈍いよな龍兄は。 考えてみればすぐわかるだろ?」
と、言われ考えるが
全然分からない。
そんな俺を見て
呆れた顔をする。
「高校生になったら皆当たり前のように、ひまわりから出ていくのに、なんでりっちゃんは居るんだと思う?」
「そんなの知らねーよ。本人に直接聞きゃいいだろ?」
そんな俺の頭を圭太はペシッと叩いた。
「いてっ!てめっ…」
俺は圭太の頭を叩き返そうとした。
だけど、どこか哀しそうな顔をする圭太を叩けなかった。
「龍兄が居るからに決まってんじゃん…」
は? 何言ってんだ?
「それ、律華に直接聞いたのか?」
「違うよ。でも見てれば分かるよ」
次の圭太の言葉で
その哀しそうな顔の訳がわかった。
「好きな女のことなんだからさ…」