えっ、それは韋駄天君が勝手に・・・・なんて言えないし・・・・・・


「ま、まあ、一緒にいると楽しいからかな」


「じゃあ、私も!同じ!


「なんだよ、同じはないだろ?」


「だって、ほんとだもん」


その日、真一は普通の高校生の幸せを噛み締めていた。


そして、その夜マキから千里眼に連絡が入った。


「真一、デートどうだった?」


「どうって、まあ、楽しかったよ」


「良かったね」


「僕ね、今日わかったよ」


「何が?」


「マキと知り合って何度も危ない目に会ってるって」


「だって、知り合ったものは仕方ないでしょ?」


「だから、こうやって話だけとかならいいけどね」


「あら、美由紀ちゃんの時、私は止めたよ。だけど真一が自分から助けに行ったんでしょ?」


「それは、そうなんだけど・・・・」


「私の時だって、そうだったじゃない?」


真一には反論の余地はなかった。


「そう言われると・・・・わかったよ、もうー!普通の高校生の幸せは僕には有りませんよ!」


「だって、他に頼める人いなし」


「雷神君、風神君がいるじゃない」


「彼は、ほんとは真一を助けに来てるのよ」


「どうしてだよ?」


「だって、彼らのいたずらで私と真一が知り合ったんだもん」


「罪滅ぼしって事?」


「最初はね、でも2回3回と会ってるうちに彼らも真一の事が気にいったみたいよ。うちのパパだって・・・・早く悪い事をして地獄に落ちて来ないかっていつも言ってるもの」


「いや、マキのパパだけはほんとに遠慮しておくよ」