そして、いよいよタイムリミット前日の夜。

死神マリアと真一達はシールドが張られた中で対峙していた。

「真一君、明日死ぬのも今日死ぬのも変わらないね。ホホホホホ~」

死神マリアは小さな体から異様な雰囲気をかもし出しながら不気味に笑い始めた。


「真一、今日がラストチャンスだよ。」

マキが千里眼の向こうで心配そうに言った。

「わかってるよ、僕はまだやりたい事だ一杯あるんだ!雷神君、風神君!援護よろしく!」

そう言うと真一は法王の剣を振りかざし死神マリアに向って駆け出した。


雷神が右上空から雷撃を放った!バリバリバリと真一の右側を電光が走った。


死神マリアは片手で雷撃を受け止めながら用意していた死神の柄の長い鎌を真一に向けて振り下ろした。

すかさず、左上空の風神が鎌に向けて風撃を放ち、真一を防御した。


「うわあああー」真一が法王の剣を振り下ろすと死神マリアは鎌の柄の部分で受けすぐに反撃に出た。

真一はすぐに一歩後ろへ飛んで左から来る鎌をよけた。

雷神、風神の交互の攻撃の合い間に真一が切り掛かっては下がるといった一進一退の攻防が繰り返された。

「はあはあはあ・・・」真一の息が切れて来た。


「雷神!長期戦は不利だ一気に行くぞ」

「よっしゃ!わかった!真一後ろへ下がれ!」



雷神、風神は死神マリアを中心に左右に広がると、右手を上に突き上げ左手で印を結び呪文を唱え始めた。


すると死神マリアをの周りを雷神、風神が直立不動のまま目に見えないくらいの速さで回り出した。