あくる日の夜、マキがから千里眼に通信が入った。

「真一、ありがとうね」

「何が?」

「時空間まで来てくれた事よ」

「ああ、でも僕。すぐに大蜘蛛に捕まったから何もしてないよ」

「そういう事じゃないの。雷神君や風神君が帰れる可能性が低いのに、よく付いて来たって褒めてたよ」

「僕、雷神君や風神君を信じてたから・・・」

「あら!彼らだって、大変だったみたいよ。何しろ擬態解除したくらいだから」

「何?その擬態解除って」

「雷神君、風神君が普通の高校生の姿から本来の姿に戻る事よ。めったな事では擬態解除しないんだけどね」

「だったら、相当ヤバかったって事?」

「そういう事よ」


マキの話によると擬態解除した雷神、風神は一月位は天界から出る事が出来ないらしい。
真一はその間何もない事を願うのであった。


しかし、そんな真一の心配をよそに、それから一週間後に事件は次々起こった。


それは、真一の学校のガマとあだ名の付いた生活指導の先生が校舎の屋上から飛び降り自殺した事から始まった。そして一週間のうちに同じ学年の女子生徒3人が同じ場所から飛び降り自殺した。

それ以来、屋上の扉は施錠された。


真一は不審に思ってマキにメールした。

・・・・マキ、おはよ!僕の学校で続けて自殺者が出てるんだけど何かわかりませんか?地獄のアイテムとか盗まれていませんか?・・・・・